楽天ハンモックの歴史

インド風野菜カレー専門店 楽天ハンモックは、東京で6年勤めた通信機器会社を退社して、仙台市の南隣にある名取市で両親が営むカレー屋『みにまむ 名取店』の店舗を改装し1999年10月10日に密かにオープンします。

物事にあくせくすることなくハンモックに揺られているような心地よいお店にしたいという想いで妻と屋号を決めました。

そのハンモックカレーは、武蔵小金井のぷーさんや神保町のエチオピアさんの多大なる影響を受け、サラリーマン時代にニ年かけて作り上げた当時にしては珍しいシャバめなインド風でした。

日本風と異なるならインド風と言うのが一番分かりやすいだろうという安易な理由ですが、鶏ガラ、もみじ、煮干し、昆布、野菜でスープを取っていたのでどちらかと言うとスープカレーに近いのかもせれません。

当時のスープは7時間かけて

宣伝も無しにオープンした当日のお客様は1名様が2組、その後も厳しいご意見が多かったですが、クローブとガーリックが全面に出た薬膳っぽいソースに素揚げ野菜が合うのは必然で、三年ほど過ぎたあたりからは、店内からお客様が溢れ、日曜日には2時間待ちの日も。今思えば日々の忙しさに追われるまま毎日を繰り返していたことが2017年の閉店に繋がっていったのだろうと思います。

スタッフのテイクアウト、野菜カレー

忙しい日々の中でもお客様にもっと美味しいカレーをご提供したいという想いは病的に強く、下げられた全ての皿を見続けました。どこまで綺麗に食べていただけるかが自分の中では戦いであり、試練でした。

下げられた野菜カレーの皿

オープンして十年目を過ぎた2010年頃は、ある程度有名な店を持ててることやカレー繋がりの友人が増え、カレー屋時代で一番楽しい時期でした。

その中での2011年3月11日 東北大震災

当店のスタッフたちも大変な状況に追い込まれました。オープンからスタッフに恵まれてきた当店でしたが、不安から県外へ引っ越して行ったスタッフ、さらに震災の影響で客足も減り人件費が店舗経営を圧迫していきます。人件費を削減するため、昼だけの営業にして対応しますが、来店の機会が減ってしまったせいか、お客様の足もより遠のき2016年にまともな告知もないまま突然閉店します。

当時の一番人気の野菜カレー。Twitterでエゴサすると、体内の老廃物全部流してくれそうなあのスパイスたっぷりのとびきり美味しいカレーと書いてある。

突然の閉店は、いままで通って下ったお客様への裏切りであり、筋を通せなかったことは本当に申し訳なかったと思っております。せめて最後にもう一度食べかたった耳にすることも多かったです。いままでこのような場で謝ることも出来ず、すみませんでした。

皮肉にも閉店した頃から大阪スパイスカレーがバズり、スパイスカレーという新しいジャンルがカレー界に再び火を付けました。現地仕様カレー店や初心者向けのスパイスセットとの相乗効果、レトルトカレーのレベルアップも加わりとても賑わっております。

お店を手放した後でもカレーが流行るなんて嬉しいですねー。

YouTubeに出てくる当店のマスコット カレさん

閉店後も家でカレーを作り続けながら約5年の月日が流れ、人生の折り返し地点も既に通過。お給料が上がらないのに物価が上がり、子供の将来が不安でしかないような世界情勢で80歳まで働けというニュース。

80歳は無理でもあと10年はスパイスで何かやれるかも。まずはご縁を頼りにハンモックチャイの流れを引き継ぐマサラチャイセットを販売、やっぱりスパイスを砕いてる時の華やかな香りと豊かな時間が最高です。

マサラチャイセット

今後どこまで商品を増やせるか、販売量も予測がつかないまま、行き当たりばったり始めましたが、ゆっくり嘘をつかない商いを行なっていきたいです。

新しいお客様いらっしゃいませ!昔からのファンの皆さま、いつもありがとうございます。今後ともよろしくお願い致します!

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